ゲーム以外の分野にゲームの要素を取り入れていく「ゲーミフィケーション」の概念を「g-デザインブロック」という9つのフレームワーク(目標、可視化など)で表現し、「なぜ計るだけダイエットでやせるのか?」「なぜ高機能な電子レンジは使いにくいのか?」といった具体例を挙げながら説明しています。
ゲームにすればうまくいく―<ゲーミフィケーション>9つのフレームワーク
- 作者: 深田浩嗣
- 出版社/メーカー: NHK出版
- 発売日: 2012/04/19
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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ここ数年、ゲームといえばソーシャルゲームと課金に関連した話題で何かと批判の的になりやすい印象です。実際この本が発売された直後の2012年5月には消費者庁から景品表示法違反による注意喚起がされました。
人間の心理やお金がからんでくるので悪い印象の方が強くなってしまいがちですが、それだけゲームにのめりこむということは、ユーザーがどうしたら楽しく遊んでくれるか。夢中になってもらえるか。を徹底的に追求しているからこそ。とも言えます。そのあたりの考え方はg-デザインブロックの一つでもある「おもてなし」の言葉に集約されているのかなと。
ゲーミフィケーションの概念自体はなんとなく分かっていても「とりあえずゲームみたいなものを作ればいい」では上手くいかない。何のためにゲームの要素を取り入れるのか。をきちんと考えなければいけないことがよく分かります。
本が発売されてから約2年半が経過しているので、現在とは状況が変わっているものもあるかもしれませんが、この本を読んでから、自分がよく行くお店やサービスなどでどんなことができるか、すでに実践されているものがあるか考えてみるのも面白そうです。